行政書士試験の合格を目指すうえで、参考書選びは最初にして最大の重要ポイントです。自分に合ったテキストを手にするかどうかで、学習の効率は大きく変わります。
行政書士試験は法令科目と基礎知識科目の2分野から出題されるため、両方をバランスよくカバーした参考書が必要です。しかし書店やネットで調べると、膨大な数のテキストが見つかり、どれを選べばよいのか迷ってしまいます。
この記事では、行政書士試験の参考書を初学者向け・中上級者向けに分けてご紹介するとともに、テキスト選びのポイントや効果的な活用法を詳しく解説します。テキスト選びで失敗したくない方は、ぜひ最後までお読みください。

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行政書士の参考書を選ぶ前に確認すべきこと
参考書を選ぶ前に、以下の点を確認しておくことで、より的確な判断ができます。
自分のレベルを正直に把握する
法律の学習経験がまったくない方と、法学部出身の方、あるいは他の法律系資格を持っている方では、最適なテキストが異なります。自分の現在のレベルを正直に見極めることが、テキスト選びの第一歩です。
学習スタイルを明確にする
じっくり読んで理解するタイプか、図やイラストで視覚的に把握するタイプか、音声や動画と併用したいタイプか。自分の学習スタイルに合ったテキストを選ぶことで、学習のストレスを軽減できます。
予算を決めておく
参考書は基本テキスト1冊では足りず、過去問題集や記述式対策本なども必要です。トータルで1万〜2万円程度の予算を見込んでおきましょう。同じシリーズでそろえると内容の対応がスムーズなため、シリーズ全体の価格も確認しておくと良いです。
参考書は必ず最新年度版を購入しましょう。民法改正や個人情報保護法改正など、法改正に対応していない古いテキストでは得点できない問題が出題されます。
参考書選びの5つのチェックポイント
書店やネットで参考書を比較する際に、以下の5つのポイントをチェックしてください。
1. フルカラーかどうか
近年の行政書士テキストはフルカラーのものが増えています。色分けによって重要度がわかりやすく、図解も見やすくなります。特に法律初学者は、フルカラーのテキストを選ぶのがおすすめです。
2. 条文と判例の掲載量
行政書士試験は条文知識と判例知識の両方が問われます。テキスト内に重要条文と主要判例がしっかり掲載されているかどうかは、重要なチェックポイントです。別冊で六法が付属しているテキストは使い勝手が良いです。
3. 過去問との連携
テキストと過去問題集が同じシリーズで出版されているかどうかを確認しましょう。テキストの各セクションに対応する過去問の番号が記載されていると、インプットからアウトプットへの流れがスムーズになります。
4. 法改正対応の速さ
毎年の法改正にいち早く対応しているかどうかは、出版社の信頼性を測る指標です。追補(法改正に対応する補足資料)が公式サイトで無料ダウンロードできるかどうかも確認しておきましょう。
5. 分冊できるかどうか
行政書士のテキストは分厚いものが多いため、分冊できるタイプだと持ち運びに便利です。通勤中や外出先でも勉強したい方は、分冊可能なテキストを選びましょう。

初学者におすすめの行政書士参考書
法律の学習経験がない方や、行政書士試験に初めて挑戦する方には、以下のテキストがおすすめです。
みんなが欲しかった!行政書士の教科書(TAC出版)
初学者向けテキストの代表格です。フルカラーの紙面に、「板書」と呼ばれる要点整理のコーナーが設けられており、重要ポイントを視覚的に把握できます。分冊が可能で持ち運びにも便利です。
同シリーズの問題集「みんなが欲しかった!行政書士の問題集」とセットで使用することで、インプットとアウトプットのバランスが取れた学習が可能です。
おすすめポイント:わかりやすさ重視、フルカラー、分冊可能
うかる!行政書士 総合テキスト(伊藤塾)
法律系予備校として定評のある伊藤塾が監修するテキストです。法律の基本概念からわかりやすく解説されており、法律初学者にも取り組みやすい構成になっています。
別冊のハンディ六法が付属しており、条文の確認がすぐにできる点が便利です。図表やチャートも豊富で、複雑な法律関係を視覚的に理解できます。
おすすめポイント:法律の基礎から丁寧に解説、別冊六法付き
合格革命 行政書士 基本テキスト(早稲田経営出版)
TACグループの早稲田経営出版から出ているテキストです。重要度がA・B・Cのランクで表示されており、学習の優先順位がつけやすいのが特徴です。
側注に過去問情報が記載されており、どの部分がどのように出題されたかを確認しながら読み進められます。出題実績に基づいた実践的なテキストです。
おすすめポイント:重要度ランク表示、過去問情報の側注
初学者は「1冊で全科目をカバーできるテキスト」から始めましょう。最初から科目別テキストを揃えると、全体像がつかめないまま細部に迷い込む危険があります。
中上級者・再受験者におすすめの行政書士参考書
すでに基礎的な知識がある方や、再受験の方には、より深い内容のテキストが適しています。
出る順行政書士 合格基本書(LEC)
大手予備校LECが出版する定番テキストです。出題頻度順に内容が整理されているのが最大の特徴で、効率的に重要分野を押さえられます。再受験者が弱点科目の補強に使うのにも適しています。
おすすめポイント:出題頻度順の構成、効率的な学習が可能
行政書士 合格のトリセツ 基本テキスト(LEC)
LECの人気講師が執筆するテキストで、講義を受けているようなわかりやすい文体が特徴です。カラフルな図解とイラストで、難しい法律概念をかみ砕いて説明しています。
講師の解説動画が一部無料で公開されており、テキストと動画の併用で理解を深められるのもメリットです。
おすすめポイント:講義調のわかりやすい文体、動画との連携
行政書士 肢別過去問題集(早稲田経営出版)
参考書というよりは問題集ですが、過去問の選択肢を1肢ずつ検討する「肢別形式」のテキストです。知識の正確性を確認するのに最適で、多くの合格者が愛用しています。
おすすめポイント:知識の精度を高める、合格者の支持率が高い

行政書士の通信講座について詳しくは以下の記事で解説しています。

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参考書とあわせて揃えたい教材
基本テキスト1冊だけで合格するのは難しいため、以下の教材もあわせて準備しましょう。
過去問題集
行政書士試験は過去問の類似出題が多い試験です。最低10年分の過去問を3回以上繰り返すことが、合格への最も確実な方法です。基本テキストと同じシリーズの過去問題集を選ぶと、内容の対応がスムーズです。
記述式対策本
記述式は配点60点(全体の20%)を占める重要分野です。独学者は特に記述式で苦戦する傾向があるため、専用の対策本は必須です。予想問題と模範解答が豊富に収録されているものを選びましょう。
判例集
行政法と憲法は判例問題が頻出します。重要判例の事案・争点・結論・理由をコンパクトにまとめた判例集があると、効率的に判例知識を整理できます。
六法
行政書士試験向けの小型六法があると便利です。テキストに別冊六法が付属している場合はそれで十分ですが、付属していない場合は別途購入を検討しましょう。条文の素読は試験対策として非常に有効です。
試験で出題される法令の範囲は行政書士試験研究センターの公式サイトで確認できます。
教材の「買いすぎ」に注意してください。基本テキスト、過去問題集、記述式対策本の3冊を軸に、必要に応じて判例集や六法を追加するのが適切です。あれもこれもと手を出すと、どれも中途半端になります。
参考書の効果的な使い方
参考書を手に入れたら、次は効果的に使いこなすことが大切です。「読む」のではなく「使い倒す」意識を持ちましょう。
3回転以上の通読を目標にする
テキストは最低3回は通読しましょう。1回目は全体像の把握(理解度30%でOK)、2回目は理解の深化(理解度60%を目指す)、3回目は記憶の定着(理解度80%以上を目指す)です。
マーカーと付箋を活用する
重要ポイントにはマーカーを引き、理解が曖昧な箇所には付箋を貼りましょう。2回目以降の通読時に、付箋の箇所を重点的に復習することで弱点を効率的に克服できます。
テキストと過去問を交互にやる
「テキスト1章→対応する過去問」のサイクルを繰り返すことで、知識の定着率が大幅に向上します。テキストだけ読み続ける「インプット偏重」の学習は避けましょう。
自分の言葉でまとめノートを作る
テキストの内容を自分の言葉でまとめ直す作業は、理解度の確認と記憶の定着に効果的です。ただし、ノート作りに時間をかけすぎないよう注意してください。
行政書士の資格活用に関する情報は日本行政書士会連合会のサイトも参考になります。

行政書士のアプリ学習について詳しくは以下の記事で解説しています。

行政書士の参考書に関するQ&A
Q1. 参考書は毎年買い替えるべきですか?
はい、毎年買い替えることを強くおすすめします。行政書士試験は法改正の影響を受ける科目が多く、特に民法や個人情報保護法は近年大きな改正がありました。古いテキストでは対応できない出題が増えているため、最新版の購入が必須です。
Q2. 電子書籍版と紙のテキスト、どちらがいいですか?
学習スタイルによります。書き込みやマーカーを多用する方は紙のテキスト、通勤時間に学習したい方や複数の場所で勉強する方は電子書籍版がおすすめです。両方を購入して使い分けている方も少なくありません。
Q3. フリマアプリで中古テキストを買っても大丈夫ですか?
法改正対応の観点から、中古テキストはおすすめしません。特に前年以前のものは法改正に対応していない可能性が高いです。参考書代は合格への投資と考え、最新版を新品で購入しましょう。
Q4. テキストを読んでも全然頭に入りません。どうすればいいですか?
1回目の通読で内容が頭に入らないのは普通のことです。「わからなくても先に進む」姿勢で、まず全体を一通り読みましょう。2回目、3回目と繰り返すうちに理解度が上がっていきます。また、テキストだけでなく過去問を解くことで、知識の定着が促進されます。
Q5. 行政法と民法は科目別テキストを買ったほうがいいですか?
初学者は基本テキスト1冊で全科目を学んでから、弱点科目だけ科目別テキストで補強するのが効率的です。最初から科目別テキストを揃えるのは、すでに全体像を把握している再受験者向けの方法です。
Q6. テキストと過去問題集は同じ出版社でそろえるべきですか?
できれば同じシリーズでそろえることをおすすめします。テキストの内容と過去問の解説が連動しているため、学習の効率が上がります。ただし、過去問題集だけ他社のものを使う方もおり、絶対的なルールではありません。
Q7. 記述式対策のテキストはいつ頃買えばいいですか?
基本テキストの1回目の通読が終わった時点で購入するのがおすすめです。時期としては、学習開始から3〜4ヶ月後が目安です。基礎知識が身についた状態で記述式の練習を始めることで、効果的な学習ができます。
まとめ
行政書士試験の参考書選びは、合格への最初のステップです。この記事で紹介したポイントを参考に、自分にぴったりの1冊を見つけてください。
最後に、参考書選びの要点を整理します。
- 必ず最新年度版を購入する
- フルカラーで図解が豊富なものを選ぶ
- 過去問題集と同じシリーズで統一する
- 初学者は1冊完結型のテキストから始める
- テキストは「使い倒す」意識で取り組む
- 教材の買いすぎに注意する
参考書を手に入れたら、あとは実行あるのみです。毎日コツコツと学習を続けることが、合格への唯一にして最短のルートです。
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最後までお読みいただきありがとうございます。長時間の勉強で目や体に負担を感じている方は、こちらの記事もぜひご覧ください。


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