情報セキュリティマネジメント試験(SG)は、IPA(独立行政法人 情報処理推進機構)が実施する国家資格です。情報セキュリティの基礎知識を持ち、組織内でセキュリティ対策を推進できる人材であることを証明する資格として、IT部門に限らず幅広い職種の方に人気があります。
合格率は約70%と高く、情報処理技術者試験の中でも取得しやすい部類に入ります。正しい勉強法で取り組めば、短期間での合格も十分に可能です。
この記事では、情報セキュリティマネジメント試験に合格するための具体的な勉強法を、学習計画の立て方から教材選び、試験当日のポイントまで詳しく解説します。

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情報セキュリティマネジメント試験の概要
試験の位置づけ
情報セキュリティマネジメント試験は、情報処理技術者試験のスキルレベル2に分類されます。ITパスポートの上位、基本情報技術者試験と同レベルの位置づけです。
主な対象者は以下のとおりです。
- 企業の情報システム部門でセキュリティ管理を担当する方
- 総務・経理など、機密情報を扱う業務に携わる方
- セキュリティの基礎知識を体系的に学びたい方
- ITパスポートの次のステップとして国家資格を取得したい方
試験形式
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 試験方式 | CBT(コンピュータ方式) |
| 試験時間 | 120分 |
| 出題数 | 60問(科目A:48問、科目B:12問) |
| 合格基準 | 総合評価点600点以上(1000点満点) |
| 受験料 | 7,500円(税込) |
| 受験時期 | 通年実施(随時受験可能) |
CBT方式のため、自分の都合に合わせていつでも受験できるのが大きなメリットです。学習の進捗に合わせて受験日を設定できます。
情報セキュリティマネジメント試験に合格すると、情報処理安全確保支援士(登録セキスペ)試験の一部科目免除が受けられます。セキュリティ分野でさらにキャリアを伸ばしたい方にとって、ステップアップの足がかりになる資格です。
必要な勉強時間の目安
| 受験者のタイプ | 勉強時間の目安 | 学習期間の目安 |
|---|---|---|
| ITパスポート合格者 | 50〜80時間 | 1〜2ヶ月 |
| IT業界で実務経験あり | 30〜50時間 | 2週間〜1ヶ月 |
| IT未経験者 | 100〜150時間 | 2〜3ヶ月 |
ITパスポートの知識がある方であれば、1〜2ヶ月程度の学習で合格圏に入れるケースが多いです。IT業界で実務経験がある方なら、2週間程度の集中学習で合格した事例も報告されています。

科目A(知識問題)の勉強法
出題範囲を把握する
科目Aでは、情報セキュリティに関する幅広い知識が問われます。主な出題分野は以下のとおりです。
- 情報セキュリティ全般:機密性・完全性・可用性、脅威と脆弱性、マルウェアの種類
- 情報セキュリティ管理:ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)、リスクアセスメント
- 情報セキュリティ対策:暗号化技術、認証技術、ファイアウォール、VPN
- 情報セキュリティ関連法規:個人情報保護法、不正アクセス禁止法、サイバーセキュリティ基本法
- テクノロジ・マネジメント・ストラテジ:ネットワーク、データベース、プロジェクト管理の基礎
おすすめの学習教材
独学の場合、以下の教材が定番です。
- 「情報セキュリティマネジメント 合格教本」(技術評論社):試験範囲を網羅した定番テキスト
- 「ニュースペックテキスト 情報セキュリティマネジメント」(TAC出版):図解が豊富でわかりやすい
- 「出るとこだけ!情報セキュリティマネジメント」:短期集中学習向け
テキストは1冊を丁寧に仕上げるのが効率的です。複数冊を中途半端に読むよりも、1冊を2〜3回繰り返す方が知識が定着します。詳しくは以下の記事で解説しています。

過去問・公開問題の活用法
科目Aの対策として、過去問や公開問題の演習は欠かせません。IPAの公式サイトでサンプル問題が公開されているので、活用しましょう。
また、情報セキュリティマネジメント試験ドットコムでは、過去問の解説が無料で公開されており、スマホからも学習できます。通勤時間やスキマ時間を使った学習に最適です。
学習の進め方は以下のとおりです。
- テキストを1周読んで全体像をつかむ
- 過去問を分野別に解く
- 間違えた問題の解説を読み、テキストの該当箇所を復習
- 翌日に間違えた問題を再度解く
- 正答率85%以上を安定して取れるようになるまで繰り返す
CBT方式に移行してから、試験問題は非公開になっています。そのため「過去問を丸暗記すれば受かる」というアプローチは通用しにくくなっています。用語や概念の「意味」を理解した上で、応用的な問題にも対応できる力を身につけましょう。
科目B(事例問題)の勉強法
科目Bの特徴
科目Bでは、実際の業務場面を想定した事例問題が出題されます。セキュリティインシデントへの対応や、組織のセキュリティポリシーの策定など、知識を実務に応用する力が問われます。
問題文が長文になるケースが多いため、読解力と情報の整理力も重要です。
科目B対策のポイント
科目Bで高得点を取るためのポイントは以下のとおりです。
- 問題文を丁寧に読む:設問で何を聞かれているかを正確に把握する
- 条件を整理する:問題文中の前提条件や制約事項を見落とさない
- 消去法を活用する:明らかに誤っている選択肢から除外していく
- 時間配分を意識する:科目Bは12問なので、1問あたり3〜4分を目安にする
IPAが公開しているサンプル問題を繰り返し解いて、事例問題の出題パターンに慣れておきましょう。


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効率的な学習スケジュール(2ヶ月プラン)
ITパスポート合格レベルの方が2ヶ月で合格を目指す場合のモデルスケジュールです。
| 期間 | 学習内容 | 1日の学習時間 |
|---|---|---|
| 1〜2週目 | テキスト通読(全体像の把握) | 1〜1.5時間 |
| 3〜4週目 | 科目A:分野別の問題演習 | 1〜1.5時間 |
| 5〜6週目 | 科目B:事例問題の演習 | 1〜1.5時間 |
| 7〜8週目 | 模擬試験+弱点補強 | 1.5〜2時間 |
1日1〜2時間の学習を継続できれば、2ヶ月で合格ラインに到達できる計画です。仕事が忙しい方は、平日30分+休日2〜3時間のペースでも、3ヶ月あれば十分に間に合います。
試験当日のポイント
時間配分
試験時間120分で60問に回答します。目安の時間配分は以下のとおりです。
- 科目A(48問):70〜80分(1問あたり約1.5分)
- 科目B(12問):30〜40分(1問あたり約3分)
- 見直し:10〜20分
科目Aで時間を使いすぎないことが重要です。わからない問題は一旦飛ばして、まず全問に目を通してから戻って解き直す戦略が有効です。
CBT特有の注意点
- 画面上でマーキング(チェック)機能を使って、迷った問題に印をつけておく
- 選択肢を絞り込んだら、見直し時に変更しすぎない(最初の直感が正しいことが多い)
- 試験会場には余裕を持って到着する(受付に時間がかかる場合がある)
CBT方式では、試験終了直後にスコアレポートが表示されます。合否の正式通知はIPAから後日届きますが、スコアレポートで600点以上であれば合格とみなして問題ありません。詳しくは以下の記事で解説しています。
https://shikaku-navi-lab.com/?p=748
Q&A:情報セキュリティマネジメント試験に関するよくある質問
Q. ITパスポートと情報セキュリティマネジメント試験、どちらを先に受けるべきですか?
A. IT全般の基礎知識に自信がない方は、ITパスポートから始めることをおすすめします。ITパスポートで学ぶテクノロジ・マネジメント・ストラテジの基礎知識が、情報セキュリティマネジメント試験の学習にも活きます。すでにIT関連の業務経験がある方は、ITパスポートを飛ばして情報セキュリティマネジメント試験から受けても問題ありません。
Q. 情報セキュリティマネジメント試験は転職に有利ですか?
A. セキュリティ意識の高さを示す国家資格として、一定の評価を受けます。特にIT企業の管理部門やセキュリティ管理の業務では、保有していることがプラスになります。ただし、技術的な専門性を示すには上位の情報処理安全確保支援士の方が評価されます。
Q. 不合格だった場合、すぐに再受験できますか?
A. 再受験には一定の待機期間(リテイクポリシー)があります。前回の受験日から30日以上経過しないと再受験できません。不合格になった場合は、弱点を分析してから再挑戦しましょう。
Q. セキュリティの実務経験がなくても合格できますか?
A. 合格できます。試験で問われるのは実務経験ではなく、セキュリティに関する知識とその応用力です。テキストと問題演習でしっかり対策すれば、実務経験がなくても十分に合格ラインに到達できます。
Q. 基本情報技術者試験と情報セキュリティマネジメント試験、どちらが難しいですか?
A. 一般的に、基本情報技術者試験の方が難しいとされています。基本情報はプログラミングやアルゴリズムの問題が出題されるため、理系的な素養が求められます。一方、情報セキュリティマネジメント試験はプログラミングの出題がなく、文系の方でも取り組みやすい内容です。


まとめ
情報セキュリティマネジメント試験は、合格率約70%と比較的取得しやすい国家資格です。正しい勉強法で1〜2ヶ月程度の学習を積めば、独学でも十分に合格できます。
合格に向けたポイントを整理します。
- テキスト1冊を2〜3回繰り返して知識を定着させる
- 科目A対策:過去問・公開問題を繰り返し解いて正答率85%以上を目指す
- 科目B対策:事例問題の読解力と情報整理力を鍛える
- スキマ時間を活用して、Webの過去問サイトで継続的に学習する
- CBT方式の画面操作に慣れておく
サイバーセキュリティの重要性が高まる中、セキュリティの知識を体系的に学べるこの資格は、IT部門に限らず多くの方に価値があります。ぜひ挑戦してみてください。
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