登録販売者は、ドラッグストアや薬局で一般用医薬品(第2類・第3類)を販売するために必要な資格です。受験資格に制限がなく、誰でもチャレンジできる人気の資格ですが、「実際にどのくらい難しいの?」と気になる方も多いのではないでしょうか。
結論から言うと、登録販売者試験の全国平均合格率は約40%です。「2人に1人は落ちる」と聞くと簡単ではなさそうですが、正しい対策を行えば独学でも十分合格を狙える水準です。
この記事では、登録販売者試験の合格率の推移、都道府県別のデータ、科目別の難易度、そして合格するための具体的な戦略をお伝えします。

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登録販売者試験の合格率の推移
全国平均の合格率の推移を見てみましょう。
| 年度 | 全国平均合格率 |
|---|---|
| 2020年度 | 41.5% |
| 2021年度 | 49.3% |
| 2022年度 | 44.4% |
| 2023年度 | 43.7% |
| 2024年度 | 46.7% |
| 2025年度 | 40.7% |
合格率は年度によって40〜50%程度で推移しています。2025年度は40.7%とやや低下しましたが、おおむね40%台が平均的な水準といえます。
都道府県(ブロック)別の合格率の違い
登録販売者試験の大きな特徴は、都道府県によって合格率に大きな差があるという点です。これは、試験問題がブロック(地域)ごとに異なるためです。
2025年度のデータでは、合格率が高い地域と低い地域で30%以上の差が開きました。
| 傾向 | 地域の例 | 合格率の目安 |
|---|---|---|
| 合格率が高め | 北海道、東北、北陸 | 45〜55%程度 |
| 合格率が中程度 | 関東、東海、近畿 | 35〜45%程度 |
| 合格率が低め | 四国、九州、沖縄 | 25〜40%程度 |
ただし、この傾向は年度によって変動します。「合格率が低い地域だから不利」とは限りません。あくまで問題の難易度が異なるだけで、しっかり対策すればどの地域でも合格は可能です。
登録販売者試験は居住地以外の都道府県でも受験可能です。試験日程は都道府県ごとに異なるため、スケジュールが合えば複数の都道府県で受験して合格チャンスを増やすこともできます。
他の資格と比較した難易度
| 資格名 | 合格率の目安 | 学習時間の目安 | 受験資格 |
|---|---|---|---|
| 登録販売者 | 約40% | 200〜400時間 | なし |
| 宅地建物取引士 | 15〜18% | 300〜400時間 | なし |
| FP2級 | 25〜35% | 150〜300時間 | 3級合格等 |
| 日商簿記2級 | 20〜30% | 200〜350時間 | なし |
| ITパスポート | 約50% | 100〜150時間 | なし |
登録販売者は合格率40%前後で、受験資格のない資格としては中程度の難易度に位置します。宅建士やFP2級と比べると合格しやすいですが、ITパスポートよりは難しいという位置づけです。詳しくは以下の記事で解説しています。

科目別の難易度を分析
第1章:医薬品に共通する特性と基本的な知識(難易度:低)
最も取り組みやすい科目です。医薬品の定義や副作用の種類、セルフメディケーションの考え方など、基本的な内容が出題されます。テキストを読んで過去問を解けば、高得点が期待できます。
第2章:人体の働きと医薬品(難易度:中)
人体の各器官の構造と機能、薬の作用メカニズムが出題されます。医学的な知識がない初学者にとっては馴染みのない用語が多く、やや苦戦しやすい科目です。図やイラストで視覚的に理解することが攻略のコツです。
第3章:主な医薬品とその作用(難易度:高)
多くの受験者が最も苦労する科目です。薬効群ごとの成分名、作用、副作用、使用上の注意などを膨大に覚える必要があります。40問と出題数も最多で、この科目の出来が合否を左右します。
第4章:薬事関係法規・制度(難易度:中)
薬機法を中心とした法律・制度の知識が問われます。暗記が中心ですが、出題パターンが決まっているため、過去問を繰り返せば得点源にできます。
第5章:医薬品の適正使用・安全対策(難易度:低〜中)
添付文書の読み方や副作用被害救済制度に関する出題が中心です。第3章の知識と重なる部分もあり、第3章をしっかり学習していれば取り組みやすい科目です。


合格基準と足切りライン
登録販売者試験の合格基準は以下の2つです。
- 全体で70%以上:120問中84問以上の正解
- 各科目で一定割合以上:各科目で3.5割(7/20問)または4割(8/20問)以上の正解(都道府県により異なる)
総合点だけでなく各科目の足切りラインがあるため、苦手科目を作らないことが合格の大前提です。得意科目を伸ばすよりも、苦手科目の底上げを意識しましょう。
第3章は40問出題のため、足切りラインも14〜16問(3.5〜4割)となりますが、全体で70%を取るにはここで相応の得点が必要です。第3章は足切りギリギリではなく、少なくとも6割以上を目指して対策しましょう。
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合格するための具体的な攻略法
攻略法1:第3章に学習時間の40%を充てる
40問という出題数を考えると、第3章への重点配分は欠かせません。全学習時間の40%程度を第3章に充てるのが理想です。
攻略法2:過去問を徹底的に活用する
自分の受験ブロックの過去3年分に加え、他ブロックの問題も解いておくと、出題の幅に対応できます。過去問の反復は合格への近道です。
攻略法3:「手引き」の改訂ポイントを確認する
厚生労働省の「試験問題の作成に関する手引き」が改訂された年は、改訂箇所からの出題が増える傾向にあります。厚生労働省のサイトで最新の手引きを確認しておきましょう。
攻略法4:暗記ツールを活用する
成分名の暗記には、フラッシュカードアプリやYouTubeの解説動画が役立ちます。テキストを読むだけでなく、音声や映像も活用して五感で覚えると記憶に残りやすくなります。
攻略法5:複数回の受験チャンスを活かす
登録販売者試験は各都道府県で日程が異なるため、複数県での受験が可能です。「本命の試験前に別の県で実力試し」「不合格でも別の県で再チャレンジ」という戦略が取れます。


不合格になりやすい人の特徴
合格率40%ということは、60%の受験者が不合格になっているということです。不合格になりやすいパターンを把握して、同じ失敗を避けましょう。詳しくは以下の記事で解説しています。



1. 第3章の対策が不十分
第3章の暗記量の多さに圧倒されて、学習が中途半端なまま試験を迎えてしまうケースです。第3章は早めに着手し、時間をかけて対策しましょう。
2. 過去問をやらずにテキストだけで臨む
テキストを読むだけでは「わかったつもり」になりがちです。実際に過去問を解いて、出題形式や問われ方に慣れることが欠かせません。
3. 特定の科目で足切りにかかる
得意科目ばかり勉強して、苦手科目を放置した結果、足切りで不合格になるパターンです。全科目でまんべんなく得点できるよう、バランスの良い学習を心がけましょう。
4. 古いテキストで学習する
手引きの改訂や法改正に対応していないテキストで学習すると、本番で対応できない問題が出ることがあります。受験年度に対応した最新版のテキストを使いましょう。
よくある質問(Q&A)
Q. 登録販売者試験は難しくなっていますか?
近年の合格率はやや低下傾向にあり、全体的に難化していると言われています。2025年度は全国平均40.7%と、以前よりも低い水準でした。ただし、しっかり対策すれば合格は十分可能な水準です。
Q. 薬学の知識がゼロでも合格できますか?
はい、可能です。受験者の多くは薬学の専門教育を受けていない方です。テキストと過去問で学習すれば、基礎知識がなくても合格を目指せます。ただし、学習期間は5〜7ヶ月を見込んでおくと安心です。
Q. 合格しやすい都道府県はありますか?
年度によって傾向が変わるため、「ここなら受かりやすい」とは言い切れません。ただし、過去のデータから合格率の高い傾向がある地域はあります。複数県で受験してチャンスを増やす方法も検討してみてください。
Q. 登録販売者の資格に有効期限はありますか?
資格自体に有効期限はありませんが、実務経験の要件があります。正規の登録販売者として単独で医薬品を販売するには、直近5年以内に通算2年以上の実務(または業務)経験が必要です。
Q. 試験は年に何回ありますか?
各都道府県で年1回の実施です。ただし、都道府県ごとに日程が異なるため、厚生労働省のサイトで各地の日程を確認し、複数回受験することも可能です。
まとめ
登録販売者試験の全国平均合格率は約40%で、中程度の難易度の試験です。都道府県によって合格率に差があるのが特徴で、科目別では第3章「主な医薬品とその作用」が最大の山場となります。
合格のためのポイントを整理します。
- 全体の合格率は約40%、適切な対策で合格は十分可能
- 第3章に学習時間の40%を配分する
- 過去問は自分のブロック+他ブロックも含めて解く
- 各科目の足切りに注意し、苦手科目を作らない
- 複数県での受験も視野に入れる
- 最新の手引きに対応したテキストを使用する
受験資格がなく、独学でも合格を目指せる登録販売者は、コスパの良い資格です。難易度を正しく把握して、効率的な対策を進めていきましょう。
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