「資格を取りたいけど、お金がかかるのがネック…」そんな方に知ってほしいのが、リスキリング(学び直し)に使える給付金・補助金制度だ。国が用意している支援制度を活用すれば、資格取得にかかる費用を大幅に抑えられる。
この記事では、リスキリング給付金の対象となる資格や講座、各制度の概要と申請方法をわかりやすくまとめた。お得に資格を取得したい方は、ぜひ最後まで読んでほしい。

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リスキリング給付金とは?基本の仕組み
リスキリング給付金とは、社会人が新しいスキルや資格を身につけるための学習費用を、国や自治体が一部負担してくれる制度の総称だ。記事執筆時点で、個人が活用できる主な制度は以下の3つになる。
- 教育訓練給付金(厚生労働省):雇用保険加入者が対象、受講費用の20~80%が支給
- リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業(経済産業省):在職者の転職支援、受講費用の最大70%を補助
- 教育訓練休暇給付金(厚生労働省):リスキリングのための無給休暇中に給付金を支給
教育訓練給付金の3つの種類と対象資格
教育訓練給付金は、対象講座の種類によって3段階に分かれている。それぞれ給付率や対象資格が異なるため、自分が取得したい資格がどのカテゴリに該当するか確認しよう。
1. 一般教育訓練給付金(給付率20%・上限10万円)
もっとも対象講座が幅広いのがこの制度だ。雇用保険に3年以上(初回は1年以上)加入している方が対象で、受講費用の20%(上限10万円)が支給される。
主な対象資格・講座の例:
- 日商簿記検定(2級・3級)の対策講座
- TOEIC対策講座
- FP(ファイナンシャルプランナー)技能検定講座
- 宅建士(宅地建物取引士)対策講座
- MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)講座
- 英会話スクール
- 中小企業診断士講座
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2. 特定一般教育訓練給付金(給付率50%・上限25万円)
一般教育訓練よりも専門性の高い講座が対象で、受講費用の50%(上限25万円)が支給される。受講前にキャリアコンサルティングを受ける必要がある点が特徴だ。
主な対象資格・講座の例:
- 税理士試験対策講座
- 社会保険労務士対策講座
- 介護職員初任者研修
- 大型自動車免許
- ITスキル関連講座(一部)
3. 専門実践教育訓練給付金(給付率最大80%・年間上限56万円)
もっとも手厚いのがこの制度だ。受講費用の50%(年間上限40万円)が受講中に支給され、資格取得と就職を達成するとさらに追加で20%(年間上限16万円)が上乗せされる。最大3年間の講座が対象で、合計で最大224万円の給付を受けられるケースもある。
主な対象資格・講座の例:
- 看護師・准看護師養成課程
- 保育士養成課程
- 介護福祉士養成課程
- 美容師・理容師養成課程
- 第四次産業革命スキル習得講座(AIやデータサイエンスなど)
- 専門職大学院(MBA・法科大学院など)
対象講座は厚生労働省の「教育訓練給付制度 検索システム」で検索できる(参考:厚生労働省 教育訓練給付制度 検索システム)。


リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業
経済産業省が実施するこの事業は、在職者が転職を目指す際にリスキリング講座の受講費用を補助してくれる制度だ。キャリア相談・講座受講・転職支援をワンストップで受けられる。
- 受講費用の最大70%(上限56万円)が補助される
- 在職者が対象(正社員・契約社員・パート・アルバイトも可)
- 認定されたリスキリング事業者を通じて講座を受講する
- IT・プログラミング・データ分析などの講座が充実している
教育訓練給付金と異なり、雇用保険の加入歴は不問。フリーランスや経営者は対象外だが、働き方に関わらず在職中の方なら利用できる可能性がある(参考:補助金ポータル リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業)。
教育訓練休暇給付金(新制度)
在職中にリスキリングのための無給休暇を取得した場合に、休暇中の生活費を支援する制度だ。30日以上の無給休暇が対象で、最大150日分の給付を受けられる。
まだ新しい制度のため利用実績は少ないが、「長期の学習が必要な資格に挑戦したいけど、収入が途絶えるのが心配」という方にとっては大きな助けになる制度だ。
リスキリング給付金の対象になりやすい資格ジャンル
具体的にどんなジャンルの資格が給付金の対象になりやすいのか、ジャンル別に整理してみよう。
IT・デジタル分野
IT分野はリスキリング給付金との相性が抜群だ。経済産業省が認定する「第四次産業革命スキル習得講座(Reスキル講座)」にはAI、データサイエンス、クラウドなどの講座が多数含まれている。プログラミングスクールの受講費用が専門実践教育訓練給付金の対象になるケースも増えている。
医療・福祉分野
看護師、介護福祉士、保育士などの養成課程は専門実践教育訓練の対象として長い実績がある。医療事務の講座は一般教育訓練の対象になっているものが多い。人手不足が続く分野だけに、国の支援も手厚い傾向だ。
ビジネス・会計分野
簿記、FP、中小企業診断士、税理士など、ビジネス系の資格対策講座も幅広く対象になっている。とくに大手資格スクール(TAC、LEC、スタディングなど)の講座には給付金対象のものが多いため、受講前にチェックする価値がある。
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語学分野
TOEIC対策講座や英会話スクールも一般教育訓練給付金の対象だ。スコアアップを目指す講座だけでなく、ビジネス英語やスピーキング特化型の講座も対象になっているケースがある。
給付金の申請方法と手順
教育訓練給付金の申請は、基本的にハローワークで行う。大まかな流れは以下のとおり。
- 厚生労働省の検索システムで対象講座を確認する
- 特定一般・専門実践の場合は、事前にキャリアコンサルティングを受ける
- 対象講座を受講し、修了する
- 修了後1か月以内に、必要書類をハローワークに提出する
- 審査を経て、指定口座に給付金が振り込まれる
給付金を受けるためには、講座の出席率や修了要件を満たす必要がある。途中で受講をやめてしまった場合は給付金が支給されないので注意しよう。
給付金を最大限に活用するためのコツ
せっかく給付金制度を使うなら、できるだけお得に、確実に給付を受けたいもの。以下のコツを押さえておこう。
講座選びの段階で給付金対象かどうかを確認する
同じ資格の対策講座でも、スクールや受講形式(通学・通信・オンライン)によって給付金の対象になるものとならないものがある。受講を決める前に、必ず厚生労働省の検索システムで対象講座かどうかを確認しよう。
複数の制度を比較して最もお得なものを選ぶ
同じ講座が複数の給付金制度の対象になっていることがある。一般教育訓練(20%)と特定一般教育訓練(50%)の両方に該当する講座もあるため、より給付率の高い制度を選ぶことで自己負担額を減らせる。
修了要件を必ず満たす
給付金は講座を修了することが支給条件だ。出席率が一定割合を下回ったり、課題を提出しなかったりすると給付が受けられなくなる。途中で挫折しないよう、無理のないスケジュールの講座を選ぶことも大切だ。
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Q&Aコーナー|リスキリング給付金に関するよくある質問
Q. パート・アルバイトでも教育訓練給付金は使える?
雇用保険に加入していれば利用可能だ。パートやアルバイトでも、週20時間以上働いていて雇用保険に加入している場合は対象になる。加入状況はハローワークで確認できる。
Q. 独学で資格を取得した場合も給付金は受けられる?
残念ながら、独学での取得には給付金は適用されない。厚生労働省が指定した教育訓練講座を受講・修了する必要がある。対象講座は検索システムで確認しよう。
Q. 複数の給付金制度を同時に利用できる?
基本的に、教育訓練給付金は1つの講座につき1つの制度しか利用できない。ただし、異なる講座であれば別々の制度を利用することは可能だ(参考:電通総研 リスキリングに使える補助金・助成金・給付金一覧)。
Q. すでに退職している場合は利用できる?
教育訓練給付金は、退職後1年以内であれば利用できる(妊娠・出産・育児などで延長申請をしている場合は最大20年以内)。退職後も活用のチャンスがあるため、条件を確認してみよう。


まとめ
リスキリング給付金は、資格取得の費用負担を大幅に軽減してくれる心強い制度だ。教育訓練給付金は3種類あり、一般教育訓練(20%)、特定一般教育訓練(50%)、専門実践教育訓練(最大80%)と給付率が異なる。
加えて、経済産業省のキャリアアップ支援事業や教育訓練休暇給付金など、リスキリングを後押しする制度は充実してきている。対象資格・講座は検索システムで簡単に調べられるので、「資格を取りたいけど費用が気になる」という方は、ぜひ一度チェックしてみてほしい。
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